第8分科会

「おや」になるということ ~親子のほんたうのさいはひのために~

担当:全国青年司法書士協議会 民法改正対策委員会

開催趣旨

医療技術の進展と価値観の多様化に伴い、社会や国民の実親子に関する意識も変化を見せています。特に、不妊治療の手段として生殖補助医療を利用して血縁に基づかない親子関係を形成しようとされる方や、不妊治療の結果として特別養子縁組を利用して親子関係を形成しようとされる方が増えています。現在は、親になろうとされる方の立場や意思とは関係なく、嫡出推定の枠組みにはまるかどうかによって形成される親子関係の様態が決まりますが、はたしてそれでよいのでしょうか。

当委員会では、そのような特に強く「おや」になりたいと望み、特定の手段をとろうとされる方(積極的意思により親子関係を形成しようとする方)にとっての「おや」とは何なのか、当事者の観点をふまえて考えたいと思います。

研修内容

昨年、当委員会では、実親子とは血の繋がりなのか、ある一定の事実によって生じるのか、それとも親子であろうとする意思なのか、そして子の利益や子の法的安定性とは何なのかということをあらためて見つめ直すことを目的として分科会を開催しました。その中で、嫡出子とは何なのか、実親子とは何なのか、そもそも「おや」とは何なのか、そういった議論の根底にあるものが極めてわからないことだらけであり、その前提が脆弱であることを痛感しました。

親子法制が「子の利益、子の法的安定性」によって立っていることは議論の余地がないものではありますが、現在、不妊治療の手段や結果として、生殖補助医療や特別養子縁組を利用し、自らの意思によって(「おや」側の事情により)血縁関係のない親子関係を形成するケースが増加しています。そこで、親子関係の様態やその法的地位について、「子の利益、子の法的安定性」を害しない範囲において、親側の視点をふまえて再検討してみたいと思います。

今国会で特別養子に関する民法等の改正がなされようとしています。また、昨年10月から、「嫡出推定制度を中心とした親子法制の在り方に関する研究会(親子法制研究会)」が開かれ、まさに嫡出推定制度の見直しのための議論がなされています。ぜひ、この機会に、「おや」になるということについて、一緒に思いを巡らせてみませんか?

我々司法書士は、件数で言えば最も多くの相続事案に関わる法律専門職と言ってもよく、日々あらゆる局面で家族法を扱い、様々な家族観の中で執務にあたっています。日常業務の中ではなかなか深く考える機会はありませんので、ぜひ本分科会で一緒に「家族観」「親子観」をブラッシュアップしてみませんか?

  • 第1部 親子関係法制の問題点の解説(委員会)
  • 第2部 民間あっせん機関に対するフィールドワーク報告(委員会)
  • 第3部 基調講演(奈良大学 床谷文雄 教授)

    【写真】奈良大学 床谷文雄 教授

    プロフィール
    • 1977年 大阪大学法学部法学科卒業
    • 1982年 大阪大学大学院法学研究科民事法学専攻満期退学
    • 1982年~2019年 神戸女学院大学(6年)、大阪大学(31年)勤務、研究科長など歴任
    • 2019年 本学着任
  • 今後の研究成果により内容を一部変更する場合がございます。予めご了承下さい。

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