第3分科会

「ほんたうの幸さいはひ」⇒「いい会社」×「PMI」

担当:全国青年司法書士協議会 商業法人登記・法務研究委員会

開催趣旨

中小企業庁は、2025年には日本企業全体の3分の1にあたる127万社が、後継者不足などによる廃業リスクに直面すると試算しています。今後、経営者の高齢化や人手不足などにより経営環境は厳しくなると見られ、日本企業の99.7%を占める中小企業での事業承継などがうまく進まなければ、人口減少に伴う経済の縮小が考えられる地域を中心に、休廃業・解散で消滅する企業が増える可能性が出てきます。

企業の休廃業・解散による経済的損失はその企業のみでなく、取引先や関連会社に波及し、そこで働く従業者、従業者の家族、地域経済にも大きな影響を及ぼします。休廃業・解散によって企業のノウハウ、ネットワークや雇用などが失われていくことを思うと社会が一丸となって取り組まなければならない問題です。

考えられる対策としては、合併をはじめとする組織再編などにより事業を存続させる方法でしょうか。そして、司法書士は、その手続きに関わることができます。

しかし、司法書士は、その手続きだけで終わって本当に良いのでしょうか?

真に企業のことを考えるとき、企業にとって、これから起こる合併(買収を含む)後の経営統合のプロセス(PMI=Post Merger Integration)の方がはるかに困難で重要なことではないでしょうか。本分科会ではここに焦点を当て、実例を踏まえた講義及びディスカッションを行う予定です。

『銀河鉄道の夜』の一節に「『けれどもほんたうのさいはひは一体なんだらう。』ジョバンニが云ひました。『僕わからない。』カムパネルラがぼんやり云ひました。」とあります。『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治により数限りなく改稿され続けています。数限りなく改稿され続けてもなお残る「ほんたうのさいはひは一体なんだらう」「僕わからない。」という問答は、宮沢賢治が問い続けていくことの重要性を感じていたからだと思います。

私たち司法書士が関わる事業承継を通じ、当委員会が問い続けた「ほんたうのさいはひ」の答えの一例として、社会の状況が激しく変化する中で、当委員会がいま考える、これからの事業承継の理想的な形をお伝えしたいと思います。

  • なお、本研修は組織再編等を解説するものではありません。また、当日の内容は状況によって変更する場合がありますことを予めご了承ください。

研修内容

第1部では、「いい会社」×「PMI」について、当委員会からの研究発表を行い、第2部では、株式会社ATホールディングス 代表取締役 堀切勇真社長、取締役 高野賢治様のお二人を講師としてお招きし、経営者として大事にしてきた思い、その思いと共にある経営戦略などの経営のヒント、M&Aに至った経緯、やり取り、実際のPMIや持ち株会設立、事業承継の苦労話などをお話頂きます。

事業承継等を成功させるのは難しいと言われる中で、事業承継が成功している「いい会社」のお話を聞ける絶好の機会です。

株式会社アドバンティク・レヒュース

関東エリアを中心に産業次廃棄物収集・運搬業を主業としている会社です。

近年では環境コンサルティングという新しい事業領域を拡大しており、さらに友好的M&Aを行って成長しています。「幸福総和 NO,1企業」を掲げ、労働分配率をピーク時75%、社員持ち株比率40%、時短の正社員制度導入、社員の離職率実質0%など革新的事業運営手法で各界から注目されています。人財が殺到する企業として「日本で大切にしたい会社」(あさ出版)などでも紹介されています。

  • 1984年 創業
  • 2013年 M&A依頼に応えるべく株式会社ATホールディングスを設立。
  • 2013年、2016年、2017年に相手に請われる形で友好的M&Aを実施。

現在グループ会社5社、社員240名の会社です。

【写真】株式会社ATホールディングス 代表取締役 グループCEO 堀切勇真 社長

株式会社ATホールディングス
代表取締役 グループCEO 堀切 勇真 社長

  • 早稲田大学政治経済学部卒業
  • 大学卒業後、都市銀行にて5年間法人営業に従事する。
  • 2010年 現会長が創業した株式会社アドバンティク・レヒュースに入社
  • 2013年 現会長より事業承継。

株式会社ATホールディングス
取締役 グループCFO 高野 賢治 様

  • 新潟大学工学部卒業(専門:電気工学)
  • 大学卒業後、東京電力株式会社にて水力発電所の運転・部門統括業務に従事
  • 2011年 会計事務所 RITA会計に入社。中小企業22社の監査・決算業務に従事する中でのちに入社する株式会社アドバンティク・レヒュースの担当となる。
  • 2013年 株式会社アドバンティク・レヒュースに入社 その後、同社取締役、株式会社ATホールディングス取締役、 三協興産株式会社監査役、株式会社キヨスミ産研執行役員を兼任。

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