第2分科会

キャッシュレス決済の多様化と消費者~キャッシュレス社会は人々を幸福にするか~

担当:全国青年司法書士協議会 生活再建支援推進委員会

開催趣旨

世界は人工知能やブロックチェーン、ナノテクノロジーといった先端技術を基礎に「第四次産業革命」へと向かいつつあります。金融分野では、フィンテックの加速で、従来の事業境界線が崩れるような動きが日本にも怒涛のように押し寄せており、決済手続の面においても、従来の現金通貨からカードへ、そしてペイパルなどのオンライン決済、スマホによる決済など、多様なキャッシュレス(非現金)ツールへ進化を速めています。そのうえ、仮想通貨の登場などもあり、通貨自体の意味まで変わろうとしています。従来の現金主体の金銭感覚では生きていけない時代を迎えています。

キャッシュレス化の目的は国によって様々ですが、「通貨の匿名性を排除し、安心・安全で、暮らしやすい社会の実現に向けた環境整備」を目指している点は共通です。

現在の日本は、先進国の中でも飛びぬけて多くの現金が発行され、使用されている国です。その結果、ATMの保守管理経費や販売店舗における現金取扱人件費だけでも年間8兆円ものロスが生まれているという調査結果もあります。特殊詐欺や古典的窃盗・搾取などのお金にまつわる事件は、現金が「足がつかない」ことを前提に起こされている事犯でもあります。少子高齢化や所得格差が加速する日本にとって、キャッシュレス促進は生活の利便性を高め、無駄や犯罪を排除し、結果的に幸福度を大きく改善する可能性を秘めているとの意見もあり、政府は、2025年を目途にキャッシュレス決済比率を40%へ、その先には、世界最高水準の80%へと宣言しました。

しかし、キャッシュレス取引が原則となるような社会を実現するためには、未成年者や高齢者も一律にキャッシュレス取引に参加できることが条件となります。現行法の延長線上では想定しえない問題が生じる恐れもあり、これまでとは違った視点によるアプローチが必要になります。

本分科会では、現在進行形で拡大を続ける新たな決済手段の仕組みや法規制について理解を深め、キャッシュレス化が進んだ社会に何が待ち受けているのか、そして、消費者が気をつけるべき課題や支援する我々司法書士の対応や役割について講義を予定しております。

本分科会を通じて、新たな時代の消費者トラブルに対応できる司法書士について、参加者の皆様とともに考えていきたいと思います。

研修内容

  • キャッシュレス社会の現状と課題
  • QRコード決済、個人間送金、仮想通貨等の仕組みと法規制
  • 消費者トラブル事例
  • 上記を予定しておりますが、今後の研究成果により内容を一部変更する場合がございます。予めご了承下さい。

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